【9月27日 AFP】ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は26日、複数の偵察無人機が自国の領空を侵犯したと発表した。無人機は「ハンガリー製である可能性が高い」とし、同国が国境地域を偵察しようとしていると非難した。

ゼレンスキー氏はX(旧ツイッター)に、「ウクライナ軍は、偵察無人機による領空侵犯を記録した。これらはハンガリー製である可能性が高い」と投稿した。

ウクライナ軍参謀本部によると、無人機は26日朝、ハンガリーと国境を接する西部ザカルパッチャ州で確認され、ハンガリー側から2度にわたり国境を越えて飛来したという。

これに対しハンガリーのシーヤールトー・ペーテル外務貿易相は、「ゼレンスキー氏は反ハンガリー的な妄想に取りつかれて正気を失っている」と述べ、「彼は今や存在しないものまで見始めている」とSNSに投稿した。

この数時間前、ウクライナはハンガリーが自国の高官3人の入国を禁止したことへの対抗措置として、ハンガリーの軍関係者3人のウクライナ入国を禁止すると発表していた。

両国の関係は2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻以降、悪化している。

ハンガリー政府は、対ロ制裁の強化を妨げたり、ウクライナの欧州連合(EU)加盟申請を阻止したりして、ロシア寄りの政策を取っているとして非難されている。

また、ハンガリーはEUによるウクライナ支援資金の一部を阻止し、ロシア産の石油やガスを購入しており、ウクライナ側はこれがロシアの戦費につながっていると批判している。(c)AFP