■パレスチナ人を抹消する仕組み

アルバネーゼ氏は報告書を発表した際、パレスチナ自治区ガザ地区とヨルダン川西岸の状況を「黙示録的」と表現し、「ガザで、パレスチナ人は想像を絶する苦しみに耐え続けている」と付け加えた。

アルバネーゼ氏は国連人権理事会に対し、武器メーカーからスーパーマーケット、大学に至るまでの企業や組織が「パレスチナ人を抹消する仕組み」を助長してきたと述べた。

中には、占領下のパレスチナ自治区にあるイスラエルの入植地に資金やインフラを提供した企業もあったと指摘。

「これらすべてがアパルトヘイトの確立を助長し、パレスチナ人の生活をゆっくりとだが容赦なく破壊することを可能にしてきた」と訴えた。

アルバネーゼ氏の発表は、議場で拍手喝采を浴びた。

一方で、アルバネーゼ氏は長年にわたり執拗にイスラエルが「ジェノサイド」を行っていると批判しているとして、イスラエルとその同盟国から厳しい批判、反ユダヤ主義だと批判され、解任を求められている。

特別報告者は国連人権理事会によって任命されるが、国連を代表する立場にはない。