【4月23日 AFP】ドナルド・トランプ米政権は22日、米国で供給される食品に関して石油由来の合成着色料の使用を段階的に廃止する計画を発表した。この規制案は、珍しく超党派の支持を得ている。

ロバート・F・ケネディ・ジュニア厚生長官は、ドナルド・トランプ大統領のスローガン「米国を再び偉大に(MAGA)」をもじった「米国を再び健康に(MAHA)」を掲げている。今回の計画は、承認済みの8種類の合成着色料を2026年末までに段階的に廃止するもの。

ジョー・バイデン前政権は「赤色3号(エリスロシン)」の使用を禁じる措置を発表していたが、その期限を前倒しし、さらに添加物が子どもの発育に与える影響について包括的な研究を行うよう米国立衛生研究所に求めている。

食品医薬品局(FDA)のマーティ・マカリー局長はMAHAの支持者らに囲まれた記者会見で、「この50年、米国の子どもたちは合成化学物質の有害なスープを飲んで生きてきた」と主張。

合成着色料が注意欠陥多動性障害(ADHD)や糖尿病、がん、ゲノムの破壊、消化器系疾患などに関連しているという研究結果を引用した。

ケネディ氏は、着色料や添加物の問題は「実存的な」脅威だと呼び、「私の伯父が大統領だった1960年代の米国人は、世界一健康だった」と主張している。

新たな計画では、石油由来の8種類の合成着色料のうち、FDAが2種類の認可を取り消し、残りの6種類については食品業界に自主的な排除をゆだねることになるが、ケネディ氏は、業界は協議に応じ、理解を示していると主張している。(c)AFP