【4月22日 AFP】アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーは21日、投票資格を持つ会員に対し、最終投票を行う前に各部門の全ノミネート作品の視聴を証明するよう義務付けると発表した。新ルールは次回の授賞式から適用される。

これまでアカデミーは、会員が投票前に各部門の全ノミネート作品を見るよう、自己申告制度に基づいて求めていた。しかし、近年はノミネート数の増加に伴い、一部の会員が視聴を怠っていることを認めていた。

新制度では、会員が投票専用のストリーミング・プラットフォーム上で各作品を視聴したかどうかが確認される仕組みとなる。

ハリウッド・リポーター誌によると、映画館や映画祭などストリーミング以外で作品を鑑賞した場合は、視聴日時や場所を記したフォームの提出が必要になるという。

アカデミーはまた、前回の授賞で論争を呼んだ、作品中の人工知能(AI)技術の使用に関しても新たな見解を示した。『ブルータリスト』や『エミリア・ペレス』などにAIが使われていた。

アカデミーは、この問題について、AIやその他のデジタルツールを使用してもノミネートから除外されることはないと明言。

「アカデミーと各部門の担当者は、クリエイティブな制作において『人間がどれだけ中心的な役割を果たしているか』を重視して審査を行う」としている。(c)AFP