教皇幽閉への関与否定するナポレオン書簡、430万円で落札
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【4月28日 AFP】フランス皇帝ナポレオン・ボナパルトが1809年の教皇ピウス7世幽閉への関与を否定する手書きの書簡が27日、パリ郊外で行われた競売で2万6360ユーロ(約430万円)で落札された。競売会社が発表した。
競売会社オズナによると、「ナポレ」と署名された1809年7月23日付の書簡の落札予想価格は、1万2000~1万5000ユーロだった。
競売はパリ南郊のフォンテーヌブローで行われた。ピウス7世はイタリアのサボナで最初に幽閉された後、フォンテーヌブローでも幽閉されており、象徴的な場所でもある。
ピウス7世はフランスのカトリック教会に対するバチカンの影響力を維持しようと努め、聖職者を支配しようとするナポレオンに抵抗した。
フランスの貴族であり同盟者であるジャン・ジャック・レジ・ドカンバセレスに宛てた書簡の中でナポレオンは、ピウス7世の幽閉について、しらを切っている。
ナポレオンは「教皇がローマから連れ出されたのは私の命令ではなく、私の意思に反している。フランスに連れて来られているのも私の命令ではなく、私の意思に反している」「このことを知ったのは、すでに実行された10日か12日後のことだった」とつづっている。(c)AFP