中国名門大学の教授、博士課程の女子学生へのセクハラで完全追放
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【7月23日 CGTN Japanese】中国の名門大学である中国人民大学は22日、指導する博士課程の女子学生に対するセクハラと強制わいせつ行為を理由に、同大学文学院の元副院長の王貴元博士課程指導教授に対して、雇用関係の取り消し、教授職、博士課程指導資格、中国人民大学教員職の取り消しなどの一連の処分を行うとする公告を発表しました。同時に、法に基づいて関連証拠を警察に通報したとのことです。これらの処分は学生が王教授を告発してから24時間以内に行われたもので、中国のネットユーザーからは「いいね」が殺到しました。
中国人民大学文学院の博士課程在学中のある女子学生は前日の21日夜、指導を受けている王貴元教授が自らをセクハラしたことを実名で告発する動画をSNSに投稿しました。女子学生によると、王教授は2022年5月21日に自分に対してセクハラや強制わいせつ行為をして性的関係を求めました。それを拒否すると、王教授はその後2年余りにわたって彼女に報復し、卒業を許さないと脅しました。
中国人民大学は告発の事態を受け、7月22日午前に中国のミニブログサイト「微博(ウェイボー)」の公式アカウントで、調査チームを直ちに設立し、昼夜兼行で調査と確認を進めていると発表していました。告発動画を発表した女子学生は22日夜にSNSに投稿し、「事件発生の後、学校側は私のことをとても心配し、私の安否を気遣い、二次被害を受けていないか、ほかに影響を受けることはないかなど、さまざまな配慮をしてくれて、とても感謝している。学校は厳しくかつ迅速に対処し、すでに今日の午後に結果を出した。こうした迅速な対応、決して容赦しない態度を誇りに思う」と述べた上で、「これから安心して勉強できる」と改めて感謝の意を示しました。
中国教育部が2020年に発表した「大学院生指導教員行動準則」には、教員は学生と不正な関係を持ってはならないと明確に定めています。さらに昨年8月に行われた教育部の発表会では、「教員のモラルに関する世論は大学の教員全体のイメージに大きな損害を与えている」とする教育部としての見解が示されました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News