【7月23日 AFP】女子テニス元世界ランキング2位で、ロシア出身のベラ・ズボナレワ(Vera Zvonareva)が、次週大会に出場予定だったポーランドで入国を拒否された。ポーランド内務省が22日に発表した。

 ポーランド内務省は声明で、「ベラ・ズボナレワはフランスから発給されたビザ(査証)で、ベオグラード発の便で入国しようとしていた」と明かし、7月21日に国境警備隊が入国を拒否したと説明。ズボナレワはワルシャワの空港の乗り継ぎエリアにとどまった後、モンテネグロ・ポドゴリツァ行きの飛行機に乗ったとした。

 また、ロシアのウクライナ侵攻を受け、ズボナレワがポーランドで「好ましからざる」人物のリストに入っていたとし、「ポーランドは(ロシアのウラジーミル・)プーチン(Vladimir Putin)と(ベラルーシのアレクサンドル・)ルカシェンコ(Alexander Lukashenko)の両体制に断固反対し、ロシアとベラルーシの行動を支持する人々の入国を認めない」と記した。

 女子テニス協会(WTA)も今回の件を把握しているとコメントを発表し、詳しく調べると述べた。

 現在38歳のズボナレワは、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)と全米オープン(US Open Tennis Championships)で準優勝の実績があり、2008年の北京五輪でも銅メダルを獲得した。シングルスで獲得したツアータイトルは12個で、04、08年にはロシアの国別対抗戦フェドカップ(Fed Cup)制覇に貢献。ダブルスでも複数回の四大大会(グランドスラム)優勝経験がある。

 10年には自己最高のシングルス世界ランク2位を記録したが、現在は655位まで後退している。(c)AFP