【7月10日 AFP】女子テニス、元世界ランキング1位のビクトリア・アザレンカ(Victoria Azarenka)は9日、ウクライナのエリナ・スビトリーナ(Elina Svitolina)と対戦したウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2023)シングルス4回戦の試合後に、自身にブーイングを浴びせてきた観客について「フェア」でなく、「酔っ払っている」と非難した。

 試合は2時間46分の激戦の末にスビトリーナが2-6、6-4、7-6(11-9)で勝利。ウクライナ侵攻でベラルーシがロシアを支持していることに抗議し、ベラルーシ出身のアザレンカとの試合後の握手を拒否した。

 最近ではお決まりとなっている光景だが、この日は退場するアザレンカに対して客席からブーイングが起こった。

 観客の反応についてアザレンカは試合後、「フェアじゃなかった」と話し、「私自身は何も悪いことはしていない」とコメント。「だけど私に観客はコントロールできない。状況を理解していない人が多かったと思う」としつつ、「握手や泥酔した観客、ブーイングにだけ注目されてしまったら残念」と嘆いた。

 アザレンカは昨年の全米オープン(US Open Tennis Championships 2022)でも、ウクライナのマルタ・コスチューク(Marta Kostyuk)に握手を拒否されていた。

 一方、全仏オープン(French Open 2023)でベラルーシのアリーナ・サバレンカ(Aryna Sabalenka)と対戦した際にも握手を拒否し、そのときは自身がブーイングを浴びたスビトリーナは「パリでの私と似ていて、あのときもアンフェアだった」と話し、統括団体などがウクライナ選手の立場を説明する声明を出せば、ブーイングはなくなるのではないかと語った。(c)AFP/Dave JAMES