【6月30日 AFP】ロシア大統領府(クレムリン、Kremlin)は29日、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領が熱狂的な支持者と交流する動画を公開し、民間軍事会社ワグネル(Wagner)の反乱鎮圧後、プーチン氏が「驚異的な」支持を集めている証拠だと主張した。

 プーチン氏が一般国民と触れ合うのは異例。新型コロナウイルスの流行以降は、厳格な隔離規則を順守しているためなおさら珍しい。

 しかし、政府は29日夜、プーチン氏が南部ダゲスタン(Dagestan)共和国の古都デルベント(Derbent)で、女性を中心とした支持者の歓声に応えて歩く映像を公開した。

 動画ではスーツ姿の男性や撮影班に囲まれたプーチン氏が、フェンス越しに手を伸ばして集まった人々と握手を交わしている。さらに、車に乗り込む前には上着を脱いで群衆に手を振り、投げキスをした。

 ドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)報道官は29日の会見で、「デルベントでは地元住民が驚異的な支持と歓喜を示した」と語った。プーチン氏も群衆への返礼を「拒めなかった」という。

 ペスコフ氏は「われわれのデータは、大統領と特別軍事作戦(ウクライナ侵攻)が圧倒的な支持を集めていることを示している」と述べた。

 ロシア大統領府はワグネルの反乱以降、プーチン政権は弱体化していないと主張しているが、ワグネル創設者のエフゲニー・プリゴジン(Yevgeny Prigozhin)氏には言及していない。(c)AFP