ネオナチがデモ、許可した市警と内相に批判 仏パリ
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【5月9日 AFP】フランス・パリで、ネオナチ(Neo-Nazi)約600人がデモ行進を行ったことを受け、許可をしたパリ市警とジェラルド・ダルマナン(Gerald Darmanin)内相に説明を求める声と批判が集まっている。
6日の毎年恒例のデモでは、黒い服を着たネオナチの集団が、1994年に亡くなった極右活動家セバスティアン・デイジュー(Sebastien Deyzieu)氏にささげるスローガンを唱えたり、旗を掲げたりして行進した。
市当局はネオナチによるデモ行進を許可しており、近くには警護に当たる警官の姿も見られた。
ネオナチによるデモは、当局がエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領が推し進める年金改革に鍋をたたいて抗議するデモを制圧する中、行われた。政府は8日、マクロン氏の演説がかき消されないよう、新たなデモ規制を導入している。
デモ行進をめぐっては、社会党のダビッド・アスリーヌ(David Assouline)上院議員が、ジェラルド・ダルマナン内相に説明を求めた。
パリ市警は8日、公の秩序に対する危険が証明されない限り、デモを規制する法的権限はないと説明した。「これまでこのデモが問題を起こしたことはなかったことから、デモを禁止する立場にはない」としている。
フランスでは8日は、1945年の連合国軍のナチス・ドイツ(Nazi)に対する勝利を記念するとともに、ファシズムとの戦いの犠牲者を追悼する祝日となっている。(c)AFP