トランプ氏、中東歴訪でサウジ到着 大型取引に期待
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【5月13日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領は13日、第2次政権下で初となる国賓訪問としてサウジアラビアに到着し、中東歴訪を開始した。
今回の歴訪では、カタール、アラブ首長国連邦(UAE)も訪問予定。中東の紛争地では依然として先行きが不透明な中、トランプ氏は大型ビジネス取引の実現に強い意欲を見せている。
大統領専用機はサウジ軍の戦闘機に護衛されて首都リヤドに到着。トランプ氏は、実質的な最高権力者であるムハンマド・ビン・サルマン皇太子と共に儀仗隊を見渡しながら、空港の滑走路を歩いた。
リヤドで予定されている投資フォーラムでは、盟友で大統領顧問も務めるイーロン・マスク氏を含む米経済界のリーダーたちが出席する見通し。
■ 仲介外交の舞台、中東
トランプ氏とサウジの緊密な関係は、政権初期に慎重な姿勢を見せたジョー・バイデン前大統領とは対照的だ。
8年前、第1次政権発足後初の外遊先としてもサウジを訪れたトランプ氏は、金色の地球儀に手を置いて記念撮影を行い、サウジの伝統的な剣の舞も披露して話題となった。
一方、バイデン氏は2018年、サウジの反体制派ジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏が殺害された事件をめぐり、米情報機関が「ムハンマド皇太子の命令によるもの」と結論付けたことを受け、サウジを国際社会の「のけ者」にすると表明した。
サウジは事件以降、国際的なイメージ刷新に注力し、女性に対する規制緩和からAIなどの先端技術への投資に至るまで、多角的な改革を進めてきた。
さらに外交面でも存在感を強めており、米国によるウクライナやロシアとの協議の場としても機能している。
カタールやUAEも、国際社会における役割の拡大を進めており、特にカタールは、米国が仲介するイスラエルとパレスチナのイスラム組織ハマスとの間の外交交渉の舞台を提供している。