【12月20日 CNS】最近、中国の若者の間で「七輪(しちりん)を囲んでお茶を楽しむ」ことがブームとなっている。七輪でお茶をゆっくり温め、シンプルな茶器でお茶を味わう。七輪で野菜なども焼き、買っておいた茶菓子も同時にほおばる。

 冬の季節にもかかわらず都会の若者たちが自前の道具を購入して野外に出かけたり、茶館でお茶をたしなんだりしている。SNSでは関連するショート動画が16億回も再生されている。

 友人らが七輪を囲む茶会は中国の伝統文化で、唐や宋の時代に栄えた。茶葉の選択や茶器にこだわり、茶芸の見せ所でもあった。11月には「中国の伝統的製茶技術とその関連習俗」が国連教育科学文化機関(ユネスコ、UNESCO)の無形文化遺産に登録されるなど、若者の間でも伝統の茶文化があらためて注目されている。

 四川省(Sichuan)成都市(Chengdu)では約2万軒の茶館のうち、1000軒以上が七輪のサービスを提供するようになった。一部のカフェやバーにも登場している。

 成都市飲食業協会の袁小然(Yuan Xiaoran)執行委員長は「若者は伝統の茶文化を楽しみつつ、ミルクティーやフルーツティーなど新しい商品も味わっている」と説明。新しいビジネスチャンスになると期待している(c)CNS/JCM/AFPBB News