【10月25日 AFP】サッカーウクライナ1部リーグ、シャフタール・ドネツク(Shakhtar Donetsk)の最高経営責任者(CEO)は24日、ロシアによるウクライナ侵攻でイラン製のドローン(無人機)が使用された疑いがあるため、イランからW杯カタール大会(2022 World Cup)の出場権を剥奪し、代わりにウクライナが出場すべきだと主張した。

 シャフタールのCEOを務めるセルヒー・パルキン(Sergiy Palkin)氏は、「イランの指導者が自国の代表チームがW杯でプレーするのを楽しく観戦する一方で、ウクライナ人はイラン製のドローンやミサイルで殺される」とフェイスブック(Facebook)に投稿した。

「(無人機は)どれもイラン当局によって製造、供給された。イランの指導者と軍が直接訓練し、無人機の発射を管理し、住宅や博物館、大学、会社、運動場、遊び場を破壊し、これが最も重要だがウクライナ人を殺害した」

 パルキン氏は「プレーオフ期間中も他の代表チームと平等な条件でない中、彼らは全力でプレーした」とし、国際サッカー連盟(FIFA)に対して、W杯への「出場に値すると証明した」ウクライナとイランを入れ替えるよう求めた。ウクライナは欧州予選プレーオフの準決勝でスコットランドに3-1で勝利したが、決勝ではウェールズに0-1で敗れた。

 W杯に関する規則では、主に参加国が辞退した場合、ある国を別の国に置き換える可能性をFIFAに与えているが、その基準は規定されていない。

 イランの代わりにウクライナが出場すれば「歴史の面でもスポーツの面でも正当化される」と述べたパルキン氏は、「あらゆる人にサッカー界の幹部に圧力をかけるよう」要請すると続けた。

 パルキン氏の訴えに対し、ウクライナサッカー界の上層部や同国の政治指導者から即時の反応はなかった。

 W杯カタール大会の開幕は来月20日に迫っている。(c)AFP