イラン代表の元スター選手を訴追、抗議活動を先導 報道
発信地:テヘラン/イラン
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【10月7日 AFP】イランで服装規定違反を理由に逮捕された女性が死亡した事件の抗議活動に参加したとして、サッカー同国代表の元スター選手であるアリ・カリミ(Ali Karimi)氏が訴追されたと、地元メディアが報じた。
クルド系イラン人のマフサ・アミニ(Mahsa Amini)さん(22)は、女性に課されている同国の厳格な服装規定に違反したとして首都テヘランで「道徳警察」に逮捕されると、勾留中の先月16日に死亡したと発表された。これを受けて国内では抗議の波が広がっている。
イランのメヘル(Mehr)通信は4日、同国の司法当局が、「最近の暴動における著名な先導者」であるとして、ドイツ・ブンデスリーガ1部のバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)でもプレーしたカリミ氏を訴追したと伝えた。
数か月前にアラブ首長国連邦(UAE)に移住したとも報じられているカリミ氏は「有害な意見を広めたり」、抗議活動を「扇動」したりした罪に問われているという。
43歳のカリミ氏は、1300万人以上のフォロワーを獲得しているインスタグラム(Instagram)で何度も抗議活動を支持し、「何事もこの不名誉は洗い流せない」と述べつつ、アミニさんの死を非難した。
同国の超保守系日刊紙ケイハン(Kayhan)は5日、「騒動を先導」して「問題の火に油を注いだ」ことで「若者の死や殉教」につながったとし、カリミ氏を批判した。(c)AFP