【9月15日 AFP】(更新)男子テニスのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)が15日、来週のレーバー・カップ(Laver Cup 2022)を最後に引退する意向を表明した。

 フェデラーはツイッター(Twitter)に投稿したメッセージで、「来週ロンドンで開催されるレーバー・カップが私にとって最後のATP(男子プロテニス協会)大会となる」と発表した。

 四大大会(グランドスラム)通算20勝を誇る41歳のフェデラーは、昨年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2021)の準々決勝で敗退したのを最後にツアーから離脱。その後、1年半で3度目となる膝の手術を受けていた。

「ツアーでのこの24年間は信じられないような旅路だった。24時間で過ぎていったように感じることもあるが、すでに一生を過ごしたような深くて魔法のような時間でもあった」

 ここ3年は膝の問題に苦しみ、2020年以降はグランドスラム11大会中3大会にしか出られなかったフェデラー。「完全に戦える状態に復帰できるよう、懸命に取り組んだ。だが、自分の体の能力と限界も把握している。最近、自分の体が発しているメッセージは明らかだった。私は41歳だ。24年間で1500回以上の試合に挑んできた。テニスは夢にも見なかったほど寛大な待遇を私にしてくれた。そして今、競技のキャリアを終わらせる時が来たのだということを、私は認識しなければいけない」と述べた。

 最後の公式戦となるレーバー・カップは、過去20年間の男子テニス界を席巻してきたフェデラー、ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)、ノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)、アンディ・マレー(Andy Murray、英国)の「ビッグ4」が一同に出場する最後の大会にもなる。

 フェデラーはそうしたライバルたちの存在にも感謝し、「一生忘れることはない数々の名試合を戦えたのは幸運だった。私たちはフェアに、そして情熱と激しさを持って戦った。常にベストを尽くし、競技の歴史をリスペクトしてきた。感謝の気持ちでいっぱいだ。常に互いを高め合い、一緒にテニスを新しいレベルに押し上げた」と記した。

 7月にはウィンブルドンにもう一度出場したいと話していた中で、「ツアーが与えてくれた全てのことを恋しく思うだろう。それだけにほろ苦い決断だ」と残念がったが、「だが同時に祝うこともたくさんある」と前を向き、「自分でも地球上で最も幸運な一人だと思う。テニスをプレーする特別な才能に恵まれ、想像もしなかったレベルで、思っていたよりもはるかに長くプレーできた」とつづった。(c)AFP