【6月25日 AFP】国際オリンピック委員会(IOC)は24日、組織運営の問題で競技団体としての資格を停止している国際ボクシング協会(IBA)を、2024年パリ五輪から除外すると発表した。

 2020年東京五輪での競技運営資格を剥奪されたIBAは、2028年に開催されるロサンゼルス五輪に関与できるかも不透明な状況となっている。

 IOCのスポーツディレクターを務めるキット・マコーネル(Kit McConnell)氏は記者会見で「アスリートやボクシング・コミュニティーの利益を守るため、IBAが予選や五輪で大会運営を行わない」とコメントした。

 ボクシングはパリ五輪で実施されるものの、マコーネル氏はIOCが今もIBAの「運営、レフェリングや判定のプロセス、そして財務状況を深く憂慮している」と明かした。

 ロシア人のウマル・クレムレフ(Umar Kremlev)氏が再選したIBAの会長選挙をスポーツ仲裁裁判所(CAS)が問題視する中、IOCはIBAが財政面でロシア国営天然ガス企業ガスプロム(Gazprom)に依存していることを懸念している。

 2004年アテネ五輪から2016年リオデジャネイロ五輪にかけ、ボクシングは判定やレフェリングの不正疑惑で評価を落とし続けた。

 1904年のセントルイス五輪で初めて実施されたボクシングは、パリでのプログラム入りが確定しているが、2028年のロサンゼルス大会での実施は依然として危ぶまれている。(c)AFP