■異常気象

 AFPが6月に独自入手した国連(UN)報告書では、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定(Paris Agreement)」で合意された、気温上昇を産業革命前から1.5度に抑える努力目標を超えて温暖化が進むと「何世紀にもわたって(中略)不可逆的な結果をもたらす」可能性があると指摘された。

 世界各地では、異常気象現象が起きた。ドイツとベルギーは壊滅的な洪水に見舞われ、米国、ロシア、トルコ、ギリシャ、スペイン、アルジェリアでは長期にわたって大規模な山火事が発生した。

 カナダ西部では6月にいわゆる「ヒートドーム」現象が発生し、気温が50度近くまで上昇した。

 11月、英グラスゴーで約200か国・地域が参加し開催された国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)では、気温上昇に対する取り組みを加速することが合意された。だが、気温上昇が危険な水準に至るのを防げるだけの取り組みはできていない。

■ポーランド・ベラルーシの移民危機

 11月、EU入域を目指す主に中東出身の移民数千人が、ベラルーシのポーランド国境沿いに押し寄せた。移民らは凍える寒さの中での野営を強いられた。欧米諸国は、ベラルーシがEUの経済制裁への報復としてこの移民危機を画策したと非難した。(c)AFP