激動の2021年 コロナから異常気象まで
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■タリバン復権
アフガニスタンでは、20年前の米同時多発攻撃後に米軍主導の有志連合によって政権から追放されたイスラム主義組織タリバンが復権した。
アフガニスタンに駐留してきた米軍と北大西洋条約機構(NATO)軍の完全撤退が迫ると、タリバンは電撃作戦を開始し、主要都市を制圧。8月15日、ほとんど抵抗を受けることなく首都カブール入りした。
カブールの空港には、パニックとなった人々が国外脱出を試みようと殺到し、外交官、外国人、アフガン人が退避する混乱の中、数人が命を落とした。自爆攻撃も発生し、数十人の犠牲者が出た。
最後の米軍部隊は8月30日に撤退し、米史上最長の戦争は劇的な幕引きを迎えた。
■揺らぐ欧州
今年から欧州連合(EU)の単一市場を離脱した英国は、労働者不足、とりわけ大型トラックの運転手不足の影響で、スーパーなどでの品薄や燃料危機に見舞われている。
英国のEU離脱ではさらに北アイルランド問題に加え、漁業権や移民をめぐる問題で近隣諸国との間にも緊張が生まれた。
11月にはイギリス海峡(English Channel)で、フランスから英国へと向かう移民を乗せたボートが沈没し、27人が死亡する事故が発生した。この事故をめぐっては、英仏間で激しい舌戦が繰り広げられた。
ドイツでは、4期16年にわたって首相を務めたアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)氏が引退。退任式では、送別の曲としてパンクロックのヒット曲を選び、世界を驚かせた。