【12月17日 AFP】新型コロナウイルスの世界的流行から、アフガニスタンでのイスラム主義組織タリバン(Taliban)の復権、そして異常気象に至るまで、今年起きた主な出来事をまとめた。

■続くコロナ禍

 新型コロナウイルスによる世界の死者は、今年11月に入った時点で500万人を超えた。世界のワクチン接種回数は累計で80億回を上回っているが、貧困国ではまだ接種できていない人が数多くいる。

 各国は新たな隔離措置やロックダウン(都市封鎖)を実施した。東京五輪は1年延期の後、無観客で開催された。

 国境は徐々に再開されたが、後半には欧州で感染が再び拡大。一部の国では再度、各種制限措置を強化した。

 抗ウイルス薬の臨床試験が成功し、平常に戻る希望が高まったが、11月下旬、感染力の強い新たな変異株「オミクロン株」が出現した。

■米連邦議会襲撃事件

 1月6日、米国の民主主義の殿堂である連邦議会議事堂をドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領の支持者数百人が襲撃し、世界に衝撃を与えた。

 2020年米大統領選でのジョー・バイデン(Joe Biden)氏勝利に対する議会承認を阻止しようとした行動だった。

 バイデン氏はその2週間後、第46代米大統領に就任。トランプ氏は152年続いた伝統を破り、後任の大統領就任式への出席を拒否した。

 その後、弾劾裁判で議会襲撃事件を扇動した罪に問われたトランプ氏に対し、米上院は2月13日、無罪評決を下した。

■ロシア野党指導者、ナワリヌイ氏逮捕

 ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領を批判する急先鋒(せんぽう)で、野党指導者のアレクセイ・ナワリヌイ(Alexei Navalny)氏が1月17日、モスクワの空港に到着直後、逮捕された。

 ナワリヌイ氏は前年、毒殺未遂の被害に遭っており、これをプーチン氏が命じた犯行だと主張。ドイツで5か月間の治療を終えて帰国したところを拘束された。

 2月、ナワリヌイ氏は横領罪で禁錮2年6月の実刑判決を受けたが、政治的動機による判決だと非難している。

 欧州議会(European Parliament)は10月、人権を守る活動をたたえる今年の「サハロフ賞(Sakharov Prize)」をナワリヌイ氏に授与した。