【11月5日 AFP】ヒンズー教最大の祭典「ディワリ(Diwali)」が行われているインドの首都ニューデリーは4日、濃いスモッグに覆われた。

 ニューデリーの人口は約2000万人。世界で最も大気汚染が深刻な都市の一つで、特に冬季は工場からの排煙や車の排ガス、焼き畑の煙などが分厚く垂れ込める。

 4日朝は街全体が灰色がかった黄色のもやに包まれた。今後数日間は状況が悪化する恐れがあると専門家は警告している。

 インド政府の監視機関、大気質気象予測研究システム(SAFAR)の観測によると、4日には人体に有害な微小粒子状物質(PM2.5)の平均値が、世界保健機関(WHO)の基準値の15倍を超える1立方メートル当たり389マイクログラムとなった。SAFARは住民に屋外での活動を避け、外出時はマスクを着けるよう勧告した。

 SAFARはさらに、5日はディワリ伝統の花火によって大気汚染レベルが悪化する恐れがあると警告した。ニューデリー周辺の自治体の多くは、大気汚染の急激な悪化を防ぐために花火の使用を禁止、または厳しく制限している。

 ディワリの開始前には、ニューデリー各所で警察が計4トンの爆竹を押収。違法に爆竹を販売していた数十人が逮捕された。(c)AFP