【10月10日 AFP】国際通貨基金(IMF)の理事会は8日、クリスタリナ・ゲオルギエワ(Kristalina Georgieva)専務理事(68)が世界銀行(World Bank)の幹部時代に中国に配慮してデータを操作したとされる疑惑をめぐり、同氏の進退についての決断を「早急に」下すと発表した。

 法律事務所ウィルマーヘイル(WilmerHale)が先月まとめた調査報告書は、ゲオルギエワ氏が世界銀行の最高経営責任者(CEO)時代に他の幹部と共に職員に圧力をかけ、年次報告書「ビジネス環境の現状(Doing Business)」2018年度版のデータを中国の利益となるよう変更させたと結論付けた。

 調査報告によると、ゲオルギエワ氏がジム・ヨン・キム(Jim Yong Kim)世銀総裁(当時)らと共に、中国を刺激しないよう報告書の中国の順位を変更するよう職員に圧力をかけたとされる。

 IMF理事会は8日の会合後、この問題について「重要な進展」があったとした一方、「早急に結論を出すため、より明確な詳細を求める」ことで合意したと明らかにした。

 ゲオルギエワ氏は7日、本件の「迅速な解決」を望んでいると述べた。同氏は一貫して不正を否定している。(c)AFP