【8月29日 CGTN Japanese】中国南部にある広東省(Guangdong)茂名市(Maoming)の18歳の少女、黎海堅(Li Haijian)さんは今年9月、大学へ進学します。祖母はアルツハイマー病を患っていて、「次に家に帰った時に祖母が亡くなっていたら…」と心配で、祖母を連れて大学に行くことを決心しました。

 黎さんは、両親が出稼ぎ労働者だったため、生まれてからずっと祖母に育てられました。2~3歳のころに父親が病気で亡くなり、母親はそれを機に家に戻らなくなりました。祖母と孫娘は寄り添って暮らし、貧しいながらも穏やかな日々を送ってきました。そして今年、黎さんは見事、大学に合格しました。

 黎さんは「私が学校へ行ったら、病気の祖母はどうなるのか」と心配で仕方がありません。「祖母は病気で私のことしか知らない。私がいないと、ご飯も食べないし寝ない…それに、いつ亡くなるかも分からない」。黎さんは、祖母と一緒に大学に行くことを決めました。そうすることで、勉強しながら祖母の面倒を見ることもできます。

 黎さんの決心と祖母孝行の気持ちが多くの人を感動させました。大学は黎さんと祖母に学生宿舎の1階の個室と生活用品一式を提供しました。現地のある企業も、黎さんに3年間の学費と生活費として約8万元(約135万5000円)を援助しました。

 黎さんと祖母の話を知ったネットユーザーからは「心優しくて良い女の子だ」「きっとどんどん良くなるよ」などと黎さんへのエールが送られています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News