【6月6日 CNS】中国国家食糧・物資備蓄局は今年の小麦について、作付面積の増加、収穫率の増加、生産量の増加という「3増」により豊作になるとの見通しを示した。

 国家穀物・食用油情報センターの王暁輝(Wang Xiaohui)首席分析官は「今年の冬小麦の作付面積は昨年の同時期より約300万ムー(約2000平方キロメートル)増加し、4年連続で減少していた流れに終止符を打った。主要産地の1類苗(生育が正常な苗)と2類苗(通常よりやや小さい苗)の割合は90%を超え、昨年同期比で5〜10%増加した」と説明。作付面積が増加し、収穫率も上がる見込みから、「新麦の収穫前に長雨がなく、大規模な赤かび病が発生しない限り、生産量は増加する」と強調した。

 貯蔵用倉庫に在庫がたまり、収穫した穀物が保管できない事態を防ぐため、安徽省(Anhui)、湖北省(Hubei)、四川省(Sichuan)などの主要生産地域では倉庫の整理と確保に努めている。「穀物が倉庫の空くのを待つ」といわれる例年の状況を改善し、「倉庫が穀物の到着を待つ」態勢を整えた。

 5月下旬から出回る新麦市場について、王氏は「供給体制は十分に保たれている。一部の農家や企業は昨年の小麦をまだ保有しており、高品質の小麦を加工する製粉会社のニーズも満たすことができる」と語った。小麦の市場価格は「最初に上昇し、その後は高水準で安定して推移する」と見ている。穀物市場の監督と管理を強化し、穀物購入での違法行為を厳しく取り締まることも強調した。(c)CNS-工人日報/JCM/AFPBB News