【5月28日 CNS】開けるまで中身が分からない日本の「ガチャガチャ」のような「盲盒(ブラインドボックス)」が人気となっている中国。通常はフィギュアが入っているが、生後3か月未満の犬や猫を宅配ケースに押し込んだ「動物版ブラインドボックス」とみられる商品が発覚し、激しい批判が起きている。

 きっかけは四川省(Sichuan)成都市(Chengdu)の愛之家動物救助センターに「生きているペットを輸送する宅配業者がある」と内部情報が寄せられたことだった。5月3日、センターのボランティアたちが手がかりをたどり、成都市中心部の物流業者「中通快逓(ZTO Express)」の営業所で、犬や猫が箱詰めされたケースを発見した。計160匹の子猫と子犬が、密閉された窮屈な宅配ケースに閉じ込められ、通気孔から鳴き声が聞こえてきた。

 成都愛之家動物救助センターの責任者、陳運蓮(Chen Yunlian)さんは「ボランティアたちは急いでケースを開けましたが、一部は既に死んでいました」と話す。生きていた犬や猫は病院で治療を受けるか、救助センターで保護された。

 中通の営業所の責任者は「社内規則で動物の配送は厳しく禁止されている。今回は新入社員が規則に違反して注文を受けてしまった」と説明した。中通は問題発覚翌日の4日、営業所を一時休業し、関係者を処分。社員の研修を強化すると表明した。成都郵政管理局は、宅配業者とブリーダー業者に対し実態調査を進めている。

 北京市の徳翔法律事務所の安翔(An Xiang)弁護士は「動物をブラインドボックスで販売することは虐待であり、販売業者と宅配業者を厳しく罰し、こうした異常な販売方法を明確に禁止する必要がある」と指摘している。(c)CNS-新京報/JCM/AFPBB News