世界最小の爬虫類か、新種のカメレオン発見 マダガスカル
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【2月6日 AFP】マダガスカル北部で世界最小の爬虫(はちゅう)類とみられるカメレオンが発見された。発表した科学者らは、森林破壊がこの種の存続を脅かしていると警告している。
ドイツのバイエルン州動物標本収集研究所(Bavarian State Collection of Zoology)の爬虫両生類学学芸員のフランク・グラフ(Frank Glaw)氏は「マダガスカル北部の山で発見した」とAFPに語った。発見された超小型のカメレオンは、「Brookesia nana」と命名された。
ドイツとマダガスカルの科学者らは2012年の共同調査で、雌1体と雄1体の2体を捕獲したが、成体であると確認されたのはずっと後になってからだとグラフ氏は説明した。「雌は体内に卵があり、雄は大きな生殖器を持つことが分かり、成体であることが明らかになった」と同氏は述べた。
雄の生殖器が体の大きさの20%近くを占め、非常に大きかったと、グラフ氏らは英科学誌ネイチャー(Nature)系のオンライン科学誌「サイエンティフィック・リポーツ(Scientific Reports)」に発表した。
雄は頭部から胴までが13.5ミリとピーナツほどの大きさで、尾は9ミリ。雌は頭部から尾の先端までが29ミリだった。グラフ氏は「この種がなぜこれほど小さいのか、まだ説明がついていない」と述べた。この種はこれまでにこの2体しか見つかっていない。
科学者らにとって明白なのは、この小型の爬虫類が絶滅の危機にひんしている可能性が高いということだ。グラフ氏は「生息地の破壊は、マダガスカルの両生類と爬虫類にとって最大の脅威だ」と指摘する。マダガスカルでは20世紀半ば以降、森林面積の約45%が失われている。
マダガスカルは世界で最も貧困率の高い国の一つで、自然保護や天然資源の管理のためのリソースが不足している。(c)AFP/Marlowe HOOD