【解説】米大統領選、鍵を握る激戦6州
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■フロリダ
共和党は、最大の激戦州であるフロリダを死守する構えを見せている。一方の民主党は、共和党が住民の投票を抑圧していると非難し、とりわけ非白人がその標的となっていると主張している。
同州では人口の多数を占めるヒスパニック系住民が鍵を握るが、世論調査では民主党支持者の割合が2016年から減少していることが示されている。
識者の多くは、フロリダ州をトランプ陣営の「ファイアウオール(防火壁)」として見ている。もし破られれば、トランプ氏は政権を失うだろうとの見方だ。
10月29日時点のRCP平均データでは、バイデン氏が1.2ポイントリードしている。
■ノースカロライナ
古くからの保守州であるノースカロライナでは、4年前の選挙でトランプ氏が3ポイントの差で勝利した。だが今年は共和・民主両党ともに、接戦となっていることを認めている。
民主党所属の同州知事は住民から広く支持され、コロナ対策ではバランスの取れた対応が称賛された。
10月29日時点のRCP平均データでは、バイデン氏が0.6ポイントリードしている。
■アリゾナ
数十年にわたり共和党の牙城となっているアリゾナ州では、ヒスパニック人口の拡大とリベラルなカリフォルニア州民の流入により、有権者層が変化している。
保守派の有権者は、トランプ氏による移民流入制限とメキシコ国境沿いの壁建設の取り組みを歓迎している。
ただトランプ氏は、同州選出の故ジョン・マケイン(John McCain)上院議員を繰り返し中傷したことで、支持者離れを招いた恐れがある。マケイン氏は同州選出の上院・下院議員を数十年にわたり務め、今もなお同州の政治に大きな影響を及ぼしている。
RCP平均データではこれまでバイデン氏がリードを保ってきたが、10月29日時点の支持率はトランプ、バイデン両氏がいずれも47.0%と拮抗(きっこう)している。(c)AFP