【6月6日 AFP】米労働省が5日発表した統計によると、米国の5月の失業率は13.3%に低下し、予想外の改善を見せた。同国では新型コロナウイルス感染拡大により停止した経済活動の再開が進んでおり、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は失業率の改善について、新型コロナ危機からの脱却が進んでいる兆しだと評価した。

 4月の失業率は1930年代以降最悪の14.7%を記録しており、5月の就業者増加幅は250万人と統計開始以降で最大となった。米雇用情勢については最も楽観的なエコノミストでさえ、就業者数は800万人以上減、失業率は20%を超えると予想していた。

 ただ労働省によると、過去2か月分の統計と同じく労働者による雇用状態の誤申告があったことから、実際の失業率は3ポイント高いとみられる。

 トランプ氏は最新統計をすかさず歓迎し、政府による迅速な支援策と経済再開の推進が奏功している証しだと主張した。

 トランプ氏はホワイトハウス(White House)で開いた記者会見で、「おそらく米国史上最大の復活だが、ここで止まることはない」と表明。11月の米大統領選を念頭に、「ここにふさわしくない人物が入ってこない」限り、復興はさらに進むと断言した。

 また、急速な経済回復を意味する「V字回復」に言及し、「これは『V』なんてものじゃない。ロケット船だ!」と述べた。(c)AFP/Heather SCOTT