【1月15日 AFP】14日に行われたテニスのエキシビション大会、クーヨン・クラシック(Kooyong Classic 2020)で、女子のマリア・シャラポワ(Maria Sharapova、ロシア)が出場していた試合が、森林火災を原因とする煙霧によって途中で中止になった。シャラポワは「正しい判断」だったと話している。

 四大大会(グランドスラム)を5回制しているシャラポワは、クーヨン・クラシックでラウラ・シグムンド(Laura Siegemund、ドイツ)と対戦していたが、6-7(4-7)、5-5とリードされていた時点で審判が「選手が煙たさを感じている」と宣言し、試合を止めた。

 森林火災による煙霧がオーストラリア第2の都市メルボルンを覆う中、大気汚染は体に危険なレベルまで達し、グランドスラムの全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2020)では練習が一時中止になり、予選の試合ではせきが出て途中棄権を強いられる選手も現れた。

 シャラポワは、現地の環境を「極限」と表現し、「第2セットの終わりにかけて軽くせき込みそうな」感じがしたと明かした。

「それから審判が下りてきて、『あともう1ゲームだけにしましょう』と言った。コートに出て2時間以上がたっていたし、総合的にみて正しい判断だった」

 2019年シーズンは負傷の影響で公式戦出場がわずか15試合にとどまり、世界ランキングも145位にまで低下しているシャラポワだが、次週開幕する全豪オープンにはワイルドカード(主催者推薦)で出場する。

 シャラポワはクーヨン・クラシックで準備ができたことを喜び、「もちろん、昨年はフラストレーションがたまる一年だったし、あまりテニスができなかったから、プレー機会が少ない状況では、こういう試合がすごく大切になる」とコメントした。(c)AFP