【1月10日 AFP】米テキサス州ファー(Pharr)とメキシコ北部レイノサ(Reynosa)を隔てる国境検問所の橋の上で、米国への入国を拒否されたメキシコ人亡命希望者が喉をかき切って自殺した。メキシコ当局が9日、明らかにした。

 メキシコ・タマウリパス(Tamaulipas)州の検察当局によると、自殺したメキシコ人男性は「亡命を希望して米国側へ(橋を)渡ろうとしていた。入国を拒否された後、メキシコ側へ数メートル歩き、ナイフで自分を切った」という。

 この2日前、米国に流入する不法移民の人数削減を目指すドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の米政府は、メキシコ人亡命希望者をグアテマラに送る計画を発表していた。

 人権団体は、メキシコで多発する残忍で暴力的な犯罪を逃れてきた亡命希望者たちがグアテマラで同様の危険にさらされることになると指摘し、米政府の計画を批判している。

 米当局の9日の発表によると、昨年12月中に米南部の国境で逮捕されたり入国を阻止されたりした移民は4万620人に上る。(c)AFP