【3月4日 AFP】中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ、Huawei)最高財務責任者(CFO)の孟晩舟(Meng Wanzhou)被告(47)の弁護団は3日、孟被告がカナダ・バンクーバー(Vancouver)で拘束された際に憲法上の権利を侵害されたとして、カナダ政府などを相手取り損害賠償を求めて提訴したと明らかにした。

 弁護人のハワード・ミケルソン(Howard Mickelson)氏とアラン・ドゥーリトル(Allan Doolittle)氏によると、孟被告は昨年12月1日にバンクーバーの空港で拘束された際に「憲法上の権利を著しく侵害」されたといい、カナダ当局による職権乱用と不法監禁に対する損害賠償を求めている。

 孟被告はバンクーバーの空港での乗り継ぎの際、米当局の要請に基づき対イラン制裁に違反した容疑でカナダ当局に拘束された。その後、中国ではカナダ人の逮捕が相次ぎ、同被告拘束に対する報復とみられていた。

 提訴は1日に通知され、カナダ司法省は同日、孟被告の米国への身柄引き渡し手続きを正式に開始している。

 ファーウェイと孟被告は米国の対イラン制裁に違反した罪のほか、関連会社2社を通じて米携帯電話大手のTモバイル(T-Mobile)から企業秘密を盗んだ罪で米司法省に起訴されている。(c)AFP