【2月25日 AFP】中国の高齢者施設では、軍人や映画監督、大学教授などとして活躍していたシニア世代が、バレエのレッスンやウエートリフティング、ケータリングの食事といった新たな日常を楽しんでいる。

 中国では、急速に進む高齢化社会とかつての一人っ子政策により、年老いた両親の世話を子ども一人で担わなければならないのが現状だが、その一方で富裕層の高齢者らは、高級老人ホームで余生を送っている。

 中国の保険大手、泰康人寿(Taikang Life Insurance、泰康保険)が運営する高級老人ホーム「燕園(Yanyuan)」は、施設内に併設された病院や24時間常駐するスタッフがセールスポイントだ。こうした施設は中国ではまだ数少ないが、急増する高齢者人口に対する介護支援の整備を急ぐ同国では、成長産業の一部となっている。

 国営新華社(Xinhua)通信によると、中国では2050年までに、国民の3人に1人に相当する4億8700万人が60歳を超える。米国人口を上回る数だ。