【10月30日 東方新報】「深夜に串焼き片手に大酒を飲み、勉強も遊びもベッドの上」──。最近の中国の言葉で、「癱」といえば、ソファーにだらしなく座る様子。「宅」は、日本語の「オタク」が語源の、外で遊ばず部屋に引きこもっている状態のこと。こうした言葉が、最近の中国の若者を表す言葉になってきている。

 気ままに不規則な生活を送る間に、基礎体力が低下してきているというのだ。「運動会の記録が何年も更新されていない」「(学校入学時に行う)新入生軍事訓練の初日に何人もの生徒が倒れた」……こういったニュースが増えるにつれて、若者の基礎体力に注目が集まるようになってきた。

 中国青年報社社会調査センターとアンケートサイト、問巻網(Wenjuan.com)がこのほど共同で、18~35歳の若者1983人を対象にアンケート調査を行った結果、20.1%の回答者は自身の基礎体力は基準以上であると答え、50.7%は基準値、27.4%は何らかの自覚症状があるものの臨床検査では異常が見られない、いわば「不完全な健康状態」であると感じており、1.8%の回答者は具合が悪くなることがよくあると答えた。

 北京(Beijing)の大学2年生の張楠(Zhang Nan)さんは、毎日教室と食堂と寮の往復だけという生活を続けているため、明らかに高校時代よりも体力が落ちたと感じているという。「高校生の時は、1000メートル走でクラス50人以上の男子生徒の中でいつも上位3人に入っていたのに、今では学科内の30人の男子学生の中で体力測定結果はいつもビリ。体力測定で走るとめまいがするし、体力が回復するまでに2~3日もかかる。少しでも運動すると息が上がるようになってしまい、心肺機能も持久力もかなり落ちてしまった」という。