【4月19日 AFP】その日、クロアチア出身の18歳の少年は、荒っぽい観客、そして米国から足を運んだバスケットボール界の大御所が見つめる前で、自らの将来がかかったシュートを放っていた。シュートは入った。――それも何度も。

 ドラガン・ベンダー(Dragan Bender)という名前に聞き覚えのある人は、コアなバスケットボールファン以外では少ないかもしれない。しかし、その状況は間もなく一変する可能性がある。

 現在、イスラエルのマッカビ・テルアビブ(Maccabi Tel Aviv)に所属するベンダーは、数か月後に行われるNBAドラフトで、注目株の一人になると目されている。

 挑戦が決まれば、まだ高校も卒業していないベンダーは、レブロン・ジェームズ(LeBron James)やステフェン・カリー(Stephen Curry)といったNBAのスター選手たちと共に戦うことで、知名度も急上昇するだろう。

 それでも本人は、どっしりと大きく構えているように見える。実際、ベンダーは大きい。何しろ身長が213センチあるのだ。

 試合後、自身の将来を考えて圧倒されそうにならないかと問われたベンダーは、「それはいったんすべて脇に置いて、目の前の試合と、コートでのプレーに集中しようと思っています。今はとにかくシーズンとチームにだけ目を向けています」と答えた。

 試合には、ロサンゼルス・レイカーズ(Los Angeles Lakers)のミッチ・カプチャック(Mitch Kupchak)ゼネラルマネジャー(GM)も訪れていたが、ベンダーにとっては慣れた光景のようだ。ある日の練習後に取材すると、ベンダーは「もちろん、試合にも来ますよ。だけど、そういったプレッシャーもプロとして受け流せるようにならないと」と答えた。