【4月12日 AFP】男子テニスのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)は、その去就に注目が集まるイタリア人サッカー選手のフランチェスコ・トッティ(Francesco Totti)をいつでも応援していると明かし、貴重な品種のアスリートである自分たちは、パンダのように保護されるべきだと話した。

 ASローマ(AS Roma)のレジェンドである39歳のトッティは、2001年、チーム3度目にして最後のイタリア・セリエA制覇に貢献した経験を持つ。

 プロキャリアの23年をローマ一筋で過ごしてきたトッティだが、ルチアーノ・スパレッティ(Luciano Spalletti)監督率いる今季のローマでは、故障の影響などもあり、数えるほどしか試合に出場できていない。

 ローマは、トッティに対して24年目の契約を提示することを躊躇(ちゅうちょ)しているとみられ、クラブのディレクター職に迎えたいのではないかと報じられている。

 しかしフェデラーは、現役から身を引く時期は、トッティ自身が決めるべきだと主張している。四大大会(グランドスラム)通算17勝のフェデラーは、長年にわたってトッティと親交があり、ローマ(Rome)で行われるクレーコート大会のイタリア国際(Internazionali BNL d'Italia)には、毎年トッティが姿を見せている。

 自分とトッティが、パンダを保護していることで知られる世界自然保護基金(WWF)によって守られるべきだと思うか、冗談交じりに質問されたフェデラーは、伊日刊紙コリエレ・デラ・セラ(Corriere della Sera)に対して「面白いジョークだね。でもある意味当たっている。だって、僕らは見方によっては別の種ともいえるだろう」と返答した。

「フランチェスコと僕は、それぞれが身を置くスポーツを体現したような存在だ。彼がサッカー界で成し遂げたことは、誰にもまねできない。彼は模範で、時代を象徴する存在だよ」

 モンテカルロ・マスターズ(Monte-Carlo Rolex Masters 2016)の初戦を控え、フェデラーは「やめる時期について、誰の指図も受けるべきではない。非常に個人的な決断なのだから」と強調した。

「彼が現役を続けたいのなら、僕はそれを全力で応援する。僕に対して、彼はいつだって最高の人間だ。今年彼に会ったら、良いレストランを教えてもらわなきゃ」

(c)AFP/Justin DAVIS