【11月27日 AFP】ペルーの首都リマ(Lima)の市街地にあるプレ・インカの遺跡で、1000年以上前の墓4基が見つかった。考古学者らが26日、明らかにした。

 ミラフローレス(Miraflores)地区にある宗教的建造物「ワカ・プクヤーナ(Huaca Pucllana)」遺跡での研究プロジェクトを主導するイサベル・フローレス(Isabel Flores)氏は、「埋葬地が4か所あり、それぞれが成人用で、女性3人男性1人だ。1000年から1450年の間に生存していた」と述べた。

 今回の発見はリマにイチマ(Ichma)文化の歴史的存在を裏付けるものだという。イチマ文化は1000年頃に中央沿岸部でみられたが、1450年頃にインカ(Inca)帝国の拡大とともに消滅した。

 これら墓の遺体は、海の方顔を向け座位で埋葬されていた。体は織物と手編みの自然素材で包まれ、傍らには陶器と編み道具の供物が置いてあった。

 先住民の言葉で、この種の宗教的建造物は「ワカ(Huaca)」と呼ばれる。ワカは、リマだけでも約350存在し、その大半はスペイン植民地化以前のものだという。(c)AFP