【10月28日 AFP】アフガニスタン北部で26日に起きたマグニチュード(M)7.5の地震による死者は、同国と隣国のパキスタンを合わせて360人を超えた。現地では、悪天候や起伏の激しい地形などによって救援活動が妨げられている他、被災者らは食料や毛布が不足しているとして、早急な支援を訴えている。

 また、ある慈善団体の代表はAFPに対し、増加する旧支配勢力タリバン(Taliban)の戦闘員らの存在によって、救援隊の移動が妨げられていると述べた。だが、タリバンは27日、被災地での「完全な支援」を約束し、支援団体に対し、救援物資の搬入をためらわないよう呼び掛けた。

 パキスタンの災害当局によれば、同国でこれまでのところ確認された死者は248人、負傷者は1600人以上に上っている。死者のうち202人はカイバル・パクトゥンクワ(Khyber Pakhtunkhwa)州で確認された。

 同州シャングラ(Shangla)地区ガンダオ(Gandao)村では、多数の民家が全壊または損壊しており、住民の大半は、こごえるような冬の雨の中で野宿を強いられている。降雪も予想され、住民らは政府に対し、毛布などの寝具、セーター、食料の支給を必死に訴えている。

 一方、アフガニスタン当局は、同国でこれまでに少なくとも115人が死亡し、数百人以上が負傷したと発表している。死傷者は全34州中の約半数で報告されおり、7600棟以上の家屋が損壊したと伝えられている。(c)AFP/Masroor GILANI