【7月18日 AFP】英国のエリザベス女王(Queen Elizabeth II)の夫で、失言癖のあるフィリップ殿下(Prince Philip、94)が16日、地域センターを訪問した際に女性団体をからかうような発言をした。

 女王と一緒に「チャドウェル健康アジア女性ネットワーク」(Chadwell Heath Asian Women's Network)」の会合を訪れたフィリップ殿下は、会の創設者であるヌスラット・ザミール(Nusrat Zamir)さん(35)に「あなたがたは、誰のすねをかじっているのかな?」と尋ねた。

「すねをかじる」ことを英語で「スポンジ・オフ」とも表現するが、王室の側近が後で説明したところによると、フィリップ殿下は、ザミールさんたちから女王夫妻にスポンジケーキが贈られたことにかけて、だじゃれを言ったのだという。

 ザミールさんは殿下の発言を冗談と解釈し、その後取材陣に対し「私たちはみんな結婚しているので、夫たちのすねをかじっているということになりますね。殿下はからかっていただけですよ。私も夫のことを『お財布』と呼んだりしますしね」とコメントした。

 ザミールさんによれば、フィリップ殿下からはさらに「集まってゴシップ話をするのかな?」とも質問されたという。

 ザミールさんはそれも冗談だったと述べ、「よくある質問です。多くの人から殿下がおっしゃったようなことを言われますが、私たちはたくさんの仕事をしています」と語った。

 またフィリップ殿下はこの訪問中、会場だったチャドウェル地域センターのアン・エストレア(Anne Estlea)センター長に対しては「コミュニティー」という言葉を使いすぎだとからかい、またゲストの一人、マーティン・ショー(Martin Shaw)さんのことも冷やかした。

 ショーさんは「自分は資金集めの専門家だと申し上げたところ、殿下に『友達は残っているかね?』と聞かれたので『そんなに残っていません』と答えました」と語った。

 フィリップ殿下は即興の発言で過去に何度もメディアをにぎわし、時に物議を醸してきた。1986年の中国訪問の際には英国人留学生たちと面談した際に「ここにいればいるほど目が細くなってしまうぞ」と声をかけ、98年には、パプアニューギニアを旅した学生に「よく食べられずに帰ってきたね」と話し掛けたこともある。(c)AFP