【7月12日 AFP】次世代ソーラー飛行機「ソーラー・インパルス2(Solar Impulse 2Si2)」が米ハワイ(Hawaii)州で足止めされている。太平洋(Pacific Ocean)上を約5日間も飛んだ過酷な飛行で温度が上がり過ぎたバッテリーの修理・交換のため。11日、スタッフが明らかにした。

 先月29日に名古屋を離陸したソーラー・インパルス2は118時間の飛行の末、今月3日(日本時間4日未明)にハワイに到着。今回の世界一周飛行で最も危険な区間をクリアした。

 この飛行でアンドレ・ボルシュベルク(Andre Borschberg)操縦士は単独飛行時間の世界最長記録を塗り替えた。しかし、この歴史的な飛行がソーラー・インパルス2のバッテリーに与えた負担は大きく、バッテリーの修理・交換のため早くとも8月まで待機しなければならないという。

 絶縁が過剰だったため飛行初日にバッテリーの温度が急上昇したが、飛行中は冷却する方法がなかったのだという。

 スタッフは「バッテリーの損傷の一部は回復不能で、修理や交換が必要だ。作業完了まで数週間かかる」と話し、「ソーラー・インパルスの次の飛行は早くても2~3週間後になりそうだ」との見通しを示した。(c)AFP