【6月15日 AFP】ワイン雑誌デキャンター(Decanter)が主催する国際ワインコンクール「デキャンター・ワールド・ワイン・アワード(Decanter World Wine AwardsDWWA)」の結果が14日に発表され、いわゆる新世界(New World)産ワインが熟練した旧世界(Old World)産との差を急速に縮めている現状が浮き彫りになった。

 結果発表は、仏南西部のワイン産地、ボルドー(Bordeaux)で開かれた世界最大級のワインと蒸留酒の見本市「ビネクスポ(Vinexpo)」で行われた。DWWAの国際賞35個のうち18個が欧州産ワインに、残る17個が新興国であるオーストラリア、南アフリカ、アルゼンチン、チリ、ニュージーランド産のワインに贈られた。

 受賞ワインは、英ロンドン(London)で行われた専門家200人超によるブラインドテイスティングを経て、全1万6000本のなかから選ばれている。

 世界有数のワイン生産国であるフランスは、最多8個のトロフィーを獲得。しかし、デキャンター誌は、スペインの生産者、ミゲル・トーレス(Miguel Torres)氏がカベルネ・ソービニヨン(Cabernet Sauvignon)、カベルネ・フラン(Cabernet Franc)、メルロー(Merlot)種のぶどうをブレンドしたワインで、最高級レッド・ボルドー(Red Bordeaux)部門を制覇した点を強調している。

 その他、欧州圏からは、スペインが5個、イタリアが3個、ポルトガルとスロベニアがそれぞれ1個のトロフィーを獲得。スロベニアのスイートワインと英デパート「マークス・アンド・スペンサー(Marks & Spencer)」が提供するプライベートブランドのシャルドネ(Chardonnay)の受賞が今年最大の番狂わせとなった。

 新世界産ワインでは、オーストラリアと南アフリカがそれぞれ5個、アルゼンチンが3個、チリとニュージーランドがそれぞれ2つのトロフィーを獲得した。(c)AFP