【5月17日 AFP】14-15イングランド・プレミアリーグは16日、第37節の試合が行われ、リバプール(Liverpool FC)は1-3でクリスタルパレス(Crystal Palace)に敗れ、長らくチームに所属した主将のスティーブン・ジェラード(Steven Gerrard)の本拠地最終戦を飾ることはできなかった。

 リバプールでプレーした17年間で709試合に出場し、185得点を挙げて10個のトロフィーを獲得したジェラードは、7月の米メジャーリーグサッカー(MLS)のロサンゼルス・ギャラクシー(Los Angeles Galaxy)移籍を控え、ホームでの有終の美を飾りたいところだったが、別れのあいさつはほろ苦いものとなった。

 リバプールはアダム・ララーナ(Adam Lallana)のゴールで先制したものの、クリスタルパレスはジェイソン・パンチェオン(Jason Puncheon)、途中出場のウィルフレッド・ザハ(Wilfried Zaha)とグレン・マレー(Glenn Murray)がそれぞれ得点を挙げて、1991年11月以来となるアンフィールド(Anfield)での白星を飾った。

 ジェラードは、試合後にピッチ上でサポーターに向けてスピーチし、「奇妙な気分だ。この瞬間をずっと恐れていた。恋しくてたまらなくなるだろう」と語った。

「一瞬一瞬を大切にしてきた。このサポーターの前でもう二度とプレーできなくなるのは、本当に胸が痛む。この17年間支えてくれたクラブのみんなに感謝している。チームメートや、元チームメート、彼らが選手としての今日の僕を形作ってくれた」

「最後にこのサッカークラブで最も重要な人たちにお礼を言いたい。サポーターは誰よりも最高だ。世界中のいろいろなサポーターの前でプレーしてきたけれど、こう言わせてほしい。君たちが最高だ」

 この敗戦で、最終節のストーク・シティ(Stoke City)戦を前にわずかに残されていた欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)出場権獲得の望みが完全に絶たれたリバプールだったが、この日は愛される地元出身の主将のためのものだった。

 4万4673人の観衆の中には、リバプールで名をはせた面々が集い、その中には、18歳のジェラードをデビューさせた元指揮官のジェラール・ウリエ(Gerard Houllier)氏の姿もあった。

 試合前には、両チームのメンバーが先にピッチへ出て、3人の娘たちとともに入場するジェラードをたたえた。(c)AFP