アストン・ビラがFA杯決勝へ―ジェラードは花道を飾れず
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【4月20日 AFP】イングランドFAカップ(FA Cup 2014-15)は19日、準決勝の1試合が行われ、アストン・ビラ(Aston Villa)が2-1で勝利し、リバプール(Liverpool FC)で最後のトロフィーを獲得したいというスティーブン・ジェラード(Steven Gerrard)の夢は破れた。
決勝当日が35歳の誕生日だったリバプールの主将ジェラードは、3個目となるFAカップの優勝メダルを手にしてアンフィールド(Anfield)でのキャリアに幕を下ろしたいと考えていた。
しかし、5月30日に行われるアーセナル(Arsenal)との決勝に勝ち進んだのは、ティム・シャーウッド(Tim Sherwood)監督が率いるアストン・ビラだった。
リバプールは前半30分、フェリペ・コウチーニョ(Philippe Coutinho)のシュートが相手に当たってゴールとなり先制したが、ビラは好調のクリスティアン・ベンテケ(Christian Benteke)がその6分後に同点ゴールを決めると、後半9分にはファビアン・デルフ(Fabian Delph)が決勝点を挙げた。
シャーウッド監督は試合後、BTスポーツ(BT Sport)に対して、「うれしいよ。下馬評では不利だったが、勝てると信じていた」と語った。
「決勝は最高の舞台になるだろう。カップを手にするまでは簡単な道のりではない。優勝したければベストのチームを倒さなくてはならないし、アーセナルは強豪だ」
アストン・ビラはこれまでFAカップのタイトルを7度獲得しているが、優勝からは58年も遠ざかっており、決勝に進出するのも15年ぶりとなる。
しかし、バレンタインデーに前任のポール・ランバート(Paul Lambert)氏に代わって指揮官に就任したシャーウッド監督の下、生まれ変わったビラにとって、この勝利は正当な見返りだった。
一方、ブレンダン・ロジャーズ(Brendan Rodgers)監督が就任した2012年以降、いまだに無冠が続いているリバプールだが、この試合に関しては、結果に対する不満はほとんどないはずだ。
リーグ戦でも、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)の出場権が与えられる4位に暫定で勝ち点7差がついていることを考えると、米メジャーリーグサッカー(MLS)のロサンゼルス・ギャラクシー(Los Angeles Galaxy)に移籍するジェラードとの別れが、チームにとって今シーズン最後の大きな出来事になるだろう。
ロジャーズ監督は、「サッカーをやっていれば、いつだって負けることはあるが、良いプレーをしなければ勝つチャンスは生まれない。今日は相手の方が上だった」とコメントした。
「これはもう勝つしかないという雰囲気にチームがなっていた。サッカーではときに、勝ちたい気持ちが強くなりすぎることがある」
(c)AFP/Tom WILLIAMS