【1月23日 AFP】第16回アジアカップ(2015 AFC Asian Cup)は22日、準々決勝が行われ、オーストラリアは2-0で中国を下し、準決勝に進出した。

 オーストラリアはティム・ケーヒル(Tim Cahill)が見事なオーバーヘッド、さらに代名詞のヘディングでゴールを挙げ、中国の挑戦を退けた。

 代表歴代最多得点の記録を39ゴールに伸ばしたケーヒルだが、開催国をベスト4に導くこの日の2得点は、そのなかでもとりわけ重要なものとなった。

 ケーヒルは後半の序盤、角度のないところからオーバーヘッドキックでGK王大雷(Dalei Wang、ワン・ダレイ)の守るゴールを破ると、その後、おなじみの滞空時間の長いヘディングシュートで2点目を決めた。

 中国は気持ちの強さを見せ、前半はゴールに襲いかかる場面もあったが、相手にボールを多く保持されたこともあって好機は少なく、オーストラリアが順当に勝利を手にした形となった。

 序盤の中国は深い位置に構え、カウンターから好機をうかがった。そのなかで危険な場面もいくつか作り、特に武磊(Lei Wu、ウー・レイ)のスピードはオーストラリア守備陣を大いに苦しめていた。

 最大のチャンスもその間に訪れ、吉翔(Xiang Ji、ジー・シャン)がシュートを狙ったがこれはわずかに枠の外。すると前半25分過ぎからはオーストラリアが試合の主導権を握った。

 ケーヒルとマイル・ジェディナク(Mile Jedinak)のヘディングシュートはどちらも枠に飛び、マシュー・レッキー(Mathew Leckie)とトレント・セインズバリー(Trent Sainsbury)に訪れたチャンスも、得点につながっていてもおかしくなかった。

 後半は開始直後から完全にオーストラリアのペース。そして開始4分、ケーヒルがさすがの決定力を見せ、ついに攻勢を実らせた。

 CKから、中国のクリアーが短くなったところをイヴァン・フラニッチ(Ivan Franjic)が頭でもう一度ゴール方向へ折り返すと、ふわりとしたボールにケーヒルはアクロバティックなオーバーヘッドキックで合わせ、角度のない位置からゴールを決めた。

 さらに同20分には、ジェイソン・デビッドソン(Jason Davidson)のクロスに頭で合わせ、GKにはどうしようもないという位置にボールを流し込んだ。

 中国もそれ以上の失点は許さず、オーストラリアのGKマシュー・ライアン(Mathew Ryan)に2度のダイビングセーブを強いたが、前線の選手が決定力を欠き、また幸運に助けられなければさらに多くの失点を喫していた。

 オーストラリアは準決勝で、日本対アラブ首長国連邦(UAE)戦の勝者と対戦する。(c)AFP