【11月30日 AFP】米下院議員の広報担当の女性が、バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領の娘2人を批判する文章をフェイスブック(Facebook)に投稿したことで各方面の反発を招き、ネット上で辞任を求める声に直面している。

 矛先を向けられているのは、米テネシー(Tennessee)州選出で共和党のスティーブン・フィンチャー(Stephen Fincher)下院議員の広報担当を務めているエリザベス・ローテン(Elizabeth Lauten)氏。ローテン氏は自身のフェイスブックのページに、父親のオバマ氏と26日に公の行事に出席した娘のマリア(Malia)さん(16)とサーシャ(Sasha)さん(13)がつまらなそうにしていたと書き込み、2人に対して「もう少し上品にしたらどうなの。少なくとも自分の役割をわきまえるように」と忠告した。この投稿は削除されたものの、スクリーンショットがネット上に拡散している。

 マリアさんとサーシャさんは感謝祭前日の26日、首都ワシントン(Washington D.C.)のホワイトハウス(White House)で毎年恒例となっている七面鳥に「恩赦」を与える式典で、退屈そうな表情でオバマ氏の後方に立っていた。式典では2羽が恩赦対象に選ばれ、食卓に上る運命を逃れた。

 式典での2人の表情をめぐるコメントは面白おかしい内容が主流だったが、ローテン氏のコメントはより辛辣(しんらつ)だった。同氏はフェイスブックの投稿で「よく考えてみれば、あなた方のご両親はご自分の立場、ひいては国をあまり重く見ていない。だからあなた方は『良き見本』の方面で若干恵まれていない」などと述べるとともに、ホワイトハウスにいることを重く受け止め、場にふさわしい服を着るよう付け加えた。これは、2人のスカート丈が短かかったことに言及したとみられている。

 この書き込みは短文投稿サイト「ツイッター(Twitter)」などで直ちに猛反発を呼び、ローテン氏が書き込みを削除し陳謝した後も、同氏に広報担当辞任を求める声が相次いだ。

 ローテン氏はフェイスブックに「長い時間祈り、両親と話し、ネット上の投稿を読み返した後、自分の言葉がいかに人を傷つける内容だったかがよく分かった」と投稿。この書き込みも、同氏が自身のページを非公開とする前に広く拡散した。同氏は「わたしの発言で傷ついたり、不快な思いをした方々全員におわびしたい。今回の経験を教訓として成長すると約束します」と付け加えた。

 弁護士でテレビパーソナリティーのスター・ジョーンズ(Star Jones)氏は、この陳謝を評価しなかった一人だ。ジョーンズ氏は「悪趣味な人々をこれまで見てきたが、米大統領の子どもを批判した点で#ElizabethLautenほどひどい人物はめったにいない」とコメントした。

 ツイッター上ではローテン氏の辞任を求める「#FireElizabethLauten(エリザベス・ローテンをクビにしろ)」のハッシュタグが広がり、同氏の上司であるフィンチャー議員に宛てたツイートが殺到している。(c)AFP