【11月22日 AFP】14-15イタリア・セリエAの第12節では、今季最初のミラノダービーで、ロベルト・マンチーニ(Roberto Mancini)監督がインテル(Inter Milan)復帰後の初采配を振るう。

 マンチーニ監督は、前回チームを率いた2004年から2008年にかけて、リーグ3連覇、イタリア杯(Italian Cup)優勝2回、スーパーカップ(Italian Super Cup)優勝2回という数々のタイトルをもたらした。

 ワルテル・マッツァーリ(Walter Mazzarri)前監督の解任から約1週間で、マンチーニ監督は白熱のダービーを迎えることになるが、リーグを熟知するカリアリ(Cagliari Calcio)のズデネク・ゼーマン(Zdenek Zeman)監督は、ACミラン(AC Milan)のフィリッポ・インザーギ(Filippo Inzaghi)監督よりもマンチーニ監督の方が上手だとの見解を示している。

 戦術家として知られるゼーマン監督は、伊テレビ局メディアセット(Mediaset)に対し、「マンチーニの方がインザーギよりも上だろう」と語った。

「インザーギはミランのユースを率いた経験はあるが、セリエAのクラブで指揮を執るのはそれとはまた別物だ」

 ミランは最近4試合で勝利から見放されており、順位でも首位ユベントス(Juventus)に勝ち点11差、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)の出場権が得られる3位のナポリ(SSC Napoli)とは同4差の7位に後退している。

 そのミランと勝ち点1差の9位につけるインテルでマンチーニ監督は、マッツァーリ監督の3-5-2では生かしきれなかった攻撃陣の実力を最大限に発揮させるために4-3-1-2の布陣を採用するとみられている。

 インテルに所属する現在のメンバーで、マンチーニ監督をある程度知っているのは、昨季までイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)でプレーしていたネマニャ・ビディッチ(Nemanja Vidic)だけとなる。

 マンチーニ監督は2011-12シーズンに、当時率いていたマンチェスター・シティ(Manchester City)で、ビディッチが所属していたユナイテッドをかわし、44年ぶりのリーグ優勝を達成している。

 4バックでのプレーも問題はないと話すビディッチは、就任からの1週間でマンチーニ監督が行った具体的な指導を称賛している。

 元セルビア代表のビディッチは、「以前にもプレーしていた布陣だから慣れている」とコメントし、4バックでのプレーに問題はないとしている。そしてマンチーニ監督については、就任後1週間で同監督が行った具体的な指導を称賛している。

「新しい監督というのは、いつも自分なりのアイデアと哲学を持ってやってくる。マンチーニ監督はここまでの時間で、自分が求めているもの、期待しているものを見せてくれた。素晴らしいし、すごく楽しいんだ」

 対するミランは、ナイジェル・デ・ヨング(Nigel De Jong)がオランダ代表の試合で負傷し、プレミアリーグでプレーした経験を持つフェルナンド・トーレス(Fernando Torres)も、ここまで印象を残すことができていない。

 しかしミランでは、このところステファン・エル・シャーラウィ(Stephan El Shaarawy)が調子を上げてきており、ダービーでも活躍が期待される。

 ミランのサリー・ムンタリ(Sulley Muntari)は、マンチーニ監督復帰の影響は薄いとみており、「マンチーニ氏は素晴らしい監督で、どの国でも成功を収めてきた影響力のある指揮官だ。だけどピッチでプレーするのは彼じゃない。すべては選手次第だ」と話した。(c)AFP/Justin DAVIS