【5月30日 AFP】露骨な性描写を含む「ポルノ」を大量に見ている男性は、脳の灰白質が縮小しているとの最新の研究論文が28日、米国医師会(American Medical AssociationAMA)の精神医学専門誌「JAMAサイキアトリー(JAMA Psychiatry)」に掲載された。

 だが今回の研究では、実際にポルノが原因で脳が縮小しているのかどうかを判断するまでには至っておらず、論文の執筆者らはこの件に関して、さらなる研究の必要性を指摘している。

 論文を発表した独マックス・プランク人間発達研究所(Max Planck Institute for Human Development)の研究チームは「今後の研究では、ポルノグラフィーの影響を長期的に調査するべきだ。先入的知識のない被験者にポルノグラフィーを見せて、原因となる影響を長期にわたって調べる必要がある」と述べている。

 今回の研究では、「ポルノの消費量がそれぞれ大きく異なる」21歳~45歳の男性被験者64人に対して調査を行った。

 被験者には最初、今回の研究でポルノに対する脳の反応を観察するとは明かさず、「磁気共鳴画像法(MRI)による測定を含む科学的調査」を行うとだけ告げた。そして後の電話面接で、ポルノに関する質問が調査の一部に含まれると伝えたが、辞退者はいなかった。

 被験者には、ポルノを見る時間はどのくらいかについて、調査票に記入させた。被験者の回答を平均すると、1週間に4時間余りとなった。