――スパイク事件で生まれたファーガソン監督との確執

 2003年2月、ユナイテッドの練習場に車でやってきたベッカムの顔には、アレックス・ファーガソン(Alex Ferguson)監督との間に亀裂が走ったことを示す傷跡が残っていた。

 ベッカムの左まぶたの上には絆創膏が貼られていた。FAカップのアーセナル(Arsenal)戦に敗れたファーガソン監督は、ロッカールームで怒りに任せてスパイクを蹴り、これがベッカムの顔に当たった。

 ベッカムはその数か月後にユナイテッドを去り、スペイン1部リーグのレアル・マドリード(Real Madrid)に移籍した。