【6月6日 AFP】(写真追加)ブルガリアの国立歴史博物館は5日、バンパイア(吸血鬼)への変身を防ぐために胸に鉄製のくいを打ち込まれた中世の人骨2体が発掘されたと発表した。

 一部地域の信仰では、存命中に悪い行いをした人々の遺体は、埋葬前に鉄や木でできたくいを胸に突き刺さないと死後バンパイアに変身する恐れがあるとされていた。

 発表を行った博物館の館長の説明によれば、黒海(Black Sea)沿岸の町ソゾポル(Sozopol)で発掘されたこの2体の人骨は、20世紀初頭までブルガリアの一部の村で行われていた慣習を示しているという。

 また、くいを打ち込むことにより、死者が真夜中に墓から抜け出して人々を怖がらせることができないようになるとも信じられていたという。

 館長によれば、この慣習は一般的だったとみられ、ブルガリアでは同様の人骨がこれまでに約100体出土している。(c)AFP

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