【9月8日 AFP】(一部更新)パリ軽罪裁判所は8日、反ユダヤ的発言をしたとして侮辱罪に問われていたファッションデザイナーのジョン・ガリアーノ(John Galliano)被告に、執行猶予付きの罰金6000ユーロ(約65万円)の有罪判決を言い渡した。

 ガリアーノ被告は、昨年10月と今年2月にパリ市内で反ユダヤ的発言をし、他人を中傷したとして侮辱罪に問われていた。

 裁判官は、ガリアーノ被告が既に3人の被害者に謝罪し、「現在自分が置かれている状況を認識して助けを求めている」として、「寛大な判決を」受けるべきだと判断し、ガリアーノ被告に各被害者と人種差別反対運動を行う5つのグループに対してそれぞれ1ユーロ(約108円)を、また訴訟費用1万6500ユーロ(約180万円)を支払うことも命じた。
 
 当日ガリアーノ被告は出廷しなかったが、その理由について文書で「出廷しかたったが、メディアと顔を向き合わせることを避けるため」と説明した。

 ガリアーノ被告の弁護士は、記者に対し「賢明な判決だった」とコメント。「彼の病気と、ガリアーノは決して反ユダヤ主義的な人物でないという多くの陳述を考慮した結果になった」と語った。(c)AFP/Dorothee Moisan