■「東京」も注目都市のひとつ

 一方で、同じくニューヨークにあるもう一つの有名デザイン学校、プラット・インスティテュート(Pratt Institute)のシャノン・ベル・プライス(Shannon Bell Price)学生部長補佐は、同展覧会自体は見ていないとしながらも、注目都市には東京とアントワープを挙げた。

 プライス氏はAFPの取材に対し電子メールで、「グローバリゼーションにより、地元で製造することの重要性が下がってきた一方で、クリエーティビティーの高さと豊富な資金源は不可欠」と指摘した。

 さらに同氏は、アントワープと東京は90年代に「優れた創造性と一部デザイナーの世界的な認知」に刺激を受けて台頭したと分析し、具体的には川久保玲(Rei Kawakubo)や三宅一生(Issey Miyake)、アントワープ・シックス(Antwerp Six)らの名前を挙げた。

 ただ同氏によると、新人デザイナーはパリやミラノ、ニューヨーク、あるいはロンドンに事業の拠点を置かなくても活躍は可能だが、「資金源が地元にある以上、より難しくはなる」と話している。