【1月18日 AFP】世の男性たちが、究極のセクシー下着と考えているかもしれないGストリング。だがここフランスでは、もっと快適で見栄えも良いセクシーさを見つけた女性たちに見捨てられ、Gストリングは退場しようとしている。

 パリ(Paris)では21~23日、下着見本市「国際ランジェリー展(Salon International de la Lingerie)」が開催される。同展のディレクター、セシル・グエリン(Cecile Guerin)氏は「1990年代、Gストリングはフランス人女性のキーアイテムでしたが、人気は色あせました」と話す。

 見本市の主催者は、ランジェリーに世界一お金をかけるフランス人女性を対象にした調査を依頼し、その結果が12日に発表された。Gストリングを持っていると回答したのは4人に1人(25%)で、2008年の30%から減少。Gストリングをいまだに「セクシー」と感じている女性の割合が45%だった一方で、4人に1人が「悪趣味」と回答。「おしゃれ」という回答は5人に1人に過ぎなかった。また、「実用的」と答えたのは10人に1人だった。

 実際、見本市を前にしたトレンド発表会では、時代の変化を反映してか、Gストリングはほとんど見受けられなかった。「女性向けのファッション雑誌でも、このごろは見かけませんね」と、グエリン氏は言う。

■ボクサーパンツが定番に

   「正直なところを申しますと、大方の女性の体はGストリングには全く向いていないのです」と、グエリン氏。「下半身に食い込みますし、体の見栄えが良くなるわけでもありません」

 同氏によると、過去10年間に、ブランド各社は「セクシーでパンティーラインも見えない」というGストリングの長所を継承しつつ、快適さを併せ持った製品の開発に汗を流してきた。

 「今日では、パンティーラインが見えないボクサーパンツや下半身を引き締めるブルマータイプのショーツが登場しています。レースも付いてファッショナブル。自分の姿を鏡で見ても恥ずかしくありません」(グエリン氏)

 セクシーテイストのブランド「アンプリスィット(Implicite)」のマーケティング責任者、アマンディーヌ・カルバス(Amandine Calvas)氏によると、スリムで長身の女性の場合、ボクサーパンツの方が体にフィットする。今や、Gストリングの人気が低迷する一方で、ボクサーパンツは定番商品になっているという。

 なお、セクシーさを重視したい女性向けには、タンガと呼ばれるショーツがある。Gストリングとハイカットショーツの中間に位置し、体をほっそりと見せてくれるデザインだ。

■男たちへの教育が必要?

 ところで、Gストリング絶滅の日は近いのだろうか?

 グエリン氏は、快適な新しいスタイルのランジェリーが小売チェーンに流入し続ける中で、Gストリングのマーケットシェアは益々減っていくだろうと見る。

 なお、男性の54%がGストリングを「最もセクシーな下着」と考えている現状について、同氏は「教育の問題です」と指摘した。「男たちを教育してあげれば、ほかのタイプの下着だって女らしいと思うようになりますよ」

 カルバス氏も、「ユーモアを少し加えるだけでセクシーになれるんですよ」と教示する。「透明な生地を使っても、のぞき穴を作っても、セクシーになれます。肌を四角で囲った線だけであってもね」(c)AFP

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